2019.8.6 プロジェクト

茨木の家

敷地は大阪の茨木市にある、北側に下がるなだらかな傾斜をもった分譲宅地である。

分譲宅地の北端(前面道路の先)は高低差のある崖地になっているため、そこに建てる住宅は太陽に照らされた奥の山並みを2階レベルから望むことができる。敷地は分譲宅地の北端に位置しているため、北側は前面道路、南・東・西側は分譲地として隣地境界線になっている。そこで、採光などの面では不利とされる北側に開かれた敷地に、南側のルーバーで囲まれた光庭からは太陽の光を取り入れ、北側には間口の広い大きな開口をもった計画とした。

「採光」と「眺望」という、生活を豊かにする要素を一つの方法で解決するのではなく、それぞれの方法で考えることにより、両方を十分に取り入れた住宅を考えた。「採光」に関しては「縦長の光庭」を軸に計画し、「眺望」に関しては「2階の横長の開口とテラス」を軸に計画を行った。
また家族構成の変化などに対応できるよう、1階光庭に面した主寝室以外に、2階にゲストルームを設け、1階には簡易的な間仕切りで部屋が構成できる予備スペースを計画した。

部屋の配置については、主寝室・予備スペース・ゲストルーム等の寝室は光庭以外からも朝日が入るよう東側に配置し、バスルーム・洗面室はプライベート性の高い光庭に面して配置した。